『ニューイヤーズ・イブ』・・・というわけで、よいお年を！

良くも悪くも期待通りの作品。スター俳優が一堂に会しての群像劇としては昨年の『バレンタインデー』のほうが好みではあるが、さらっと観てちょっといい気分になれる後味のよさという点はこちらも同じ。あとは出演俳優の好み次第で観た人の評価が決まるんじゃなかろうか。

素敵なラブストーリーや人間ドラマを一度に堪能したような心地よい満足感。一つ一つの物語はこじんまりとありふれた物かもしれない。けれどそこで展開される恋人、親友、夫婦、親子、そして家族間の小さな愛情物語がさりげなく重なり合っていく様はどこまでも優しく可笑しく切なくて、そんな愛おしい人間模様に私の心はほっこりと温かくなった。
（以下豪華キャストゆえ個々の役名がすでにあやふやor記憶にないので俳優の実名で・・・）

鑑賞前の私はオムニバス形式にいくつかのストーリーが語られていくような構成をイメージしていたのだがこの作品はある意味もっと単純で、様々な思いでバレンタインデーを迎えた複数の登場人物たちの一日を時間の経過とともに交互に見せていくスタイル。最初はちょっと退屈でどうなることかと思ったが、ジェシカ・ビールが出てくるあたりからじわじわと面白くなる。

↑実はこれ、『バレンタインデー』の記事から一部を丸々引用（抹消線は追加）したのだが、なんかそっくり通用してしまうところが我ながら面白い～。ジェシカ・ビールもちゃんと出てるし。

ただ、『バレンタインデー』で描かれた人間模様はどれもほんわかと温かくなれる爽やかなものばかりだったのに対し、本作ではギスギスした人間関係がまず描かれ、それが修復されていくというパターンが基本形であり、そのあたりがなんとなく引っ掛かった。まあ結果オーライ、最後はどのカップルも家族もうまくまとまるので後味は悪くないのだが。

それと、前述した好みの問題。私、過去にも触れたことがあるようにヒラリー・スワンクとサラ・ジェシカ・パーカーが・・・・あまり好きじゃないんだよねぇ。で、観た人ならお解かりかと思うが、この二人が苦手だと本作への感情移入はかなり難しいのである（汗）

好きな俳優陣にもあれこれ注文あり。アシュトンはもっとチャラくてもよかったかなとか、逆にザックはもうちょっと好青年っぽいキャラがよかったかなとか、ジョシュ・デュアメルのお相手は絶対別の人がよかったなとか、アビゲイルちゃんは本来の魅力があのメイクで半減だったなとか・・・。

まあそれでもザックとミシェル・ファイファーのエピは一番気に入った。凛とした知的なイメージの強いミシェル・ファイファーのまさかの役どころがとてもチャーミングで可愛らしかったし、大晦日のNYをバイクで駆け巡るちょっとした冒険はなんだかとても楽しそう。なによりあんな歳の差カップル（？）も悪くないよね。

ある男女が一年前の約束を果たすべく待ち合わせ場所に向かうシーンは完全に裏をかかれてしまった。てっきりあの人とあの人だと思ったのに。でも本来の女性のほうも、「約束をキャンセルした」と何度も言ってたんだよね。これには気持ちよくやられた感じ。（あ、馬車はともかく)
もちろんこれが狙いだったのは明らかで、エンディングのメイキングやらNGシーンの中に、ただすれ違うだけの二人のはずが・・・なおもしろカットがあるのでお見逃しなく。

とにもかくにも、NYタイムズスクエアでの年越しカウントダウンを舞台に繰り広げられる複数の人間ドラマがひとつにつながっていく心地よさは格別で、飽きることなく楽しめたのは間違いない。

ロボットボクシングやスパイ大作戦に大興奮したあとの口直しとしてオススメである。

Comments

[ひらで～]

こんばんは♪
私も『バレンタインデー』のほうが
好みですが、出演者でカバーです（笑）
でも、サラは私もあまり好きじゃないので
あの扱いの好さはにはちょっとね（笑）

もう、よいお年を・・・が、
挨拶になる時期になりましたね。
今年もＴＢ、コメントありがとう
ございました。
あとわずかの間にどれだけ観れるか
わかりませんが、楽しく今年を
終われたら良いですね。

[オリーブリー]

SOARさん、こんばんは。

私の友人は、「この映画が今年の〆になるのは嫌だから、トムちんをリピートして口直しする！」と言っておりました（爆）

ホント、俳優の好み次第ですね。
「バレンタインデー」に比べると、イブの1日だけ描くって、伝わるものが薄くなってしまうのかな～と思いました。

イケメン不在はまだしも、ヒラリー、サラ、キャサリンと苦手女優の揃い踏みだし、可愛かったアビゲイルちゃんのケバいメイクに仰天ショックでした！！（笑）
サラの旦那までカメオで登場だし、やっぱりNYが舞台ってことで、サラに美味しいラストだったんでしょうか（苦笑）

[miyu]

お久しぶりです
明日観に行くので、楽しみにしていまーす。
そしたらまたコメントに飛んできます

[日本インターネット映画大賞]

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[SOAR]

ひらで～さん、こんにちは♪
サラのラストの登場シーンは、意図がちとワカリマセンでした・・・（汗）
ヒラリー・スワンクの走る姿がよかっただけにね、真の待ち人の方はなぜ馬車？

私はあとはBS・CSの録りだめた作品を可能な限り観て、今年の映画鑑賞は終わりです。楽しくお付き合い頂きありがとうございました。

[SOAR]

オリーブリーさん、こんにちは♪
そっか、逆に激しいほうで口直しって場合もあるわけですね。

シチュエーションとしてはクリスマスイブなり大晦日なりのほうがバレンタインより盛り上がりそうなもんですが、実際のところたしかに“薄味”な感じでもありましたね。
キャサリン・ハイグルは作品によってはめちゃキュートで可愛いときもあるんですがねぇ。今回はそうでもなかったな。

アビゲイルちゃんに仰天ショック！（笑）
彼女だと気づくのにしばらく掛かりましたよ私。

[SOAR]

miyuさん、すっかりご無沙汰です～。
いかがでしたか？
またコメントお寄せくださいね！

[SOAR]

日本インターネット映画大賞さん、こんにちは♪
毎年のお誘いありがとうございます。
もうそんな季節なんですねえ。
それでは遅まきながらさっそくベストテンの選考に入りま～す。

[ともや]

こんばんは、SOARさん♪
遅くなりましたが、あけましておめでとうです。
今年もよろしくお願いしますm(　)m

個人的に好きなエピソードは「妊婦バトル」です。
コメディの王道と言うか何と言うか…♪
個人的にはともやも『バレンタインデー』の方が好みだったりしますが、楽しく観られる群像劇っていいですよね～。
続編…というか、３作目もできるかな？

[SOAR]

ともやさん、こちらこそ今年もよろしくお願いします♪

妊婦バトル、正直ちょっと引いてしまったのですが、最後はほほえましく締めてくれましたよね。
この手の群像劇はやっぱり楽しいです。『バレンタインデー』で、ジュリア・ロバーツの“大切な人”が明らかになるシーンなど最高ですよね。
3作目、私も大いに期待してます！